2026.03.25
医療現場の「説明の負担」を減らし、患者さんの安心を守るパンフレット術
「さっき先生に聞いたはずなんだけど、目薬はいつ指すんだっけ?」
診察室を出たばかりの患者さんが、不安そうな顔で看護師さんに同じ質問を繰り返す。
そんな光景に、日々向き合っていませんか?
特に白内障手術のように「術前・術後の点眼スケジュールや生活のルールが多い」ようなケースの場合には、高齢者への口頭説明だけではどうしても限界があります。
そのため患者説明用パンフレットを独自に作られている病院も多いのではないかと思いますが…
- 書いてあるのに同じ質問を繰り返される
- 指示通りに薬を使ってもらえていない
- 理解してもらえない
など、現場が負担を感じている場合があります。
これは単に現場の努力不足というわけではなく、「情報の渡し方」を見直すことで解決できる課題です。
私は以前、赤十字病院の広報として、まさにこの「白内障手術パンフレット」の再構築に携わりました。そこで大切にしたのは「ただの資料作り」ではなく、医療のプロ達が自信を持って手渡し説明ができる「説明の補助具」としてのデザインです。
「情報の優先順位」をデザインする
患者さんがパンフレットを開いたとき、文字がびっしり並んでいると、それだけで「読む意欲」を失ってしまいます。大切なのは、情報の「強弱」です。
- 「絶対に守らなくてはいけないこと」を際立たせる
- 術後の洗顔禁止や保護用メガネの着用など、合併症のリスクに直結する情報は、他の情報よりも大きく、色を変える、アイコンをつけるなどして強調します。
- 視覚的な「チェックリスト」
- 「点眼をしたかどうか」を患者さん自身がチェックできるカレンダー形式の表を設けることで、使い忘れを自然に防ぐ仕組みを作ります。
- 「よくある質問」を先回りする
- 「目がゴロゴロしたら?」「目薬が余ったら?」など、現場でよく聞かれる質問は、あらかじめ掲載しておくことで、電話での問い合わせを減らすことができます。
スタッフ全員が「同じ内容」で説明できる仕組み
わかりやすいパンフレットは、スタッフ間の「説明のムラ」をなくす役割も果たします。
- 説明の「台本」としての役割
- パンフレットの構成がそのまま説明の順序になることで、新人スタッフでもベテランと同じように、重要なポイントを漏らさず伝えられます。
- 「書き込み」で世界に一冊のガイドに
- 患者さん個別の注意事項や、スケジュールをその場で書き込める「余白」をあえて作ります。
自分専用のガイドになることで、患者さんはしっかり指示を守ろうという意欲が高まります。 - 持ち帰りやすさと保管のしやすさ
- 手に取りやすいA5サイズにすることで、必要なときにすぐ確認でき、日常の中で自然と見返してもらえます。
デザインは「現場のゆとり」を生むためにある
デザインの本質は、きれいに飾ることではなく、複雑な情報を「整理」して相手に届けることです。
特に白内障手術のように、ご高齢の方や視力が低下している方が対象となる場合、文字の読みやすさは非常に重要です。
そのため、細い明朝体ではなく、はっきりとしたゴシック体など、誰にでも読みやすい書体を選びます。
こうした細かな配慮の積み重ねが、患者さんの「安心」に繋がります。
「説明に追われる時間」を、「患者さんの小さな変化に気づく時間」へ。
適切なツールを一つ用意することで、現場に少しのゆとりと、患者さんへのより深い安心を届けることができるはずです。
【まとめ】説明は“整理”で変わる
もし現場で「いつも同じところで説明が止まってしまう」「患者さんに伝わっているか不安」と感じる場面があれば、それは情報を整理し、パンフレットを作り直すタイミングかもしれません。
医療現場での「正しく伝えたい」という想いが、形になって患者さんに届く。
その結果、現場のスタッフさんも笑顔で仕事ができる。
そんな環境づくりを、デザインの力でお手伝いできれば幸いです。
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