2025.7.3

患者さん向けの説明ツール整備で、業務効率と広報力が高まる理由


同じ説明、何度もしていませんか?

医療現場では、患者さんへの説明が大きな負担になることがあります。
特に高齢の患者さんやご家族には、専門用語や文字での説明は難しく感じられることも多く、説明を繰り返す場面も少なくありません。

白内障手術パンフレットを制作したときのこと

そのような現場の声を受け、以前、白内障手術の説明パンフレットを整備したことがあります。

白内障は60代では約70%~、70代では80%~、80歳以上ではほぼ100%という、加齢が原因となることが多い病気です。手術を希望する患者さんはご高齢の方が多いうえ、目薬をさすタイミング等が重要になりますので、理解が必須です。

しかしそれまで使われていた資料は、文字量が多く、イラストも何度もコピーされてかすれており、情報はあるのに伝わりにくさを感じてしまうものでした。

そこで「より見やすく」「より理解しやすい」パンフレットにするため、以下のような工夫をしました。

出来上がったパンフレットを見て、看護師さんが大変喜んでくれたのが印象に残っています。
患者さんの直接の反応まではわかりませんが、現場のスタッフが安心して使えるツールになったことは、十分な成果だと感じています。

業務効率だけじゃない、信頼感の向上という効果

この取り組みを通して実感したのは、患者さん向けツールの整備は単なる「説明時間の短縮」といった業務効率化のためだけではないということです。

患者さんにとっては、事前に安心できる情報を受け取れる「信頼の証」。
そして、病院にとっては、誤解や不安を減らすことで医療トラブルを防ぎ、信頼や印象を高める「広報的な役割」も果たしてくれるのです。

広報活動とは、「正しく伝える」ことから始まる

「広報」と聞くと、ホームページやSNS、ポスターなど、告知や宣伝を思い浮かべる方も多いかもしれません。
けれども、その本質は「相手に正しく理解してもらい、よりわかりやすく伝えること」にあると私は考えています。

そう、患者さん向けのマニュアルやパンフレットも、立派な広報ツールのひとつなのです。

まとめ:医療の現場にこそ、伝えるデザインを

私はこれからも「誰に」「どうやって伝えるか」を考えたデザインを大切にしていきたいと思っています。

医療従事者の説明負担を減らすことはもちろん、患者さんの不安も減らし、病院の信頼を高める。
そんなデザインが、地域医療の支えになればと願っています。

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